見た目以上に重症−低温やけど
こたつでみかんを食べたり、お菓子をつまんだりしているうちに、眠気が襲ってきてそのままこたつで うたた寝とは日本の冬の日常風景ですが、そこに「低温やけど」という思わぬ危険が潜んでいることを ご存知でしょうか。熱湯やアイロンなどに触れて皮膚がただれる一般のやけどと比べると低温やけどは 見た目こそ軽症に見えますが、皮膚の奥深くまでダメージを受けていることも少なくないのです。

気づかぬうちにやけどが進行
  寒さが厳しくなってくると、夜ふとんに入ってもなかなか暖まらないので、湯たんぽや電気あんか、電 気毛布といった暖房器具に頼りたくなりますよね。使い捨てのカイロも今や冬の外出の必須アイテムと いえるでしょう。こうした暖房器具の温度は、手で触れても熱いと感じるほどではありませんが、同じ 部位を接触させたまま長時間放置するとやけどをします。これが低温やけどです。むしろ熱いと感じな いために知らず知らずのうちに重度のやけどを負ってしまうのが低温やけどの怖いところです。
ほとんどが皮膚の奥まで達する重症
  私たちの皮膚は表皮、真皮、皮下組織の三層構造になっており、やけどの重症度(深さ)は、やけどに よるダメージが皮膚のどの層にまで達しているかで判断します。もっとも軽症のI度は皮膚表皮だけの やけどで、皮膚が赤くなってヒリヒリしますが、数日で回復し、痕も残りません。II度は真皮までのや けどで、強い痛みがあり、水ぶくれができます(重傷度に応じてさらに浅いII度と深いII度に分類され ます)。III度は皮下組織に届くやけどで、ここまで深いと神経にも障害が出ます。
低温やけどは、皮膚表面は赤くなる程度のものがほとんどですが、やけどの深さはII度、III度のことが 多く、時には皮膚移植が必要になるほど重症の場合もあります。

予防は直接肌を触れさせないこと
  低温やけどを起こしやすい暖房器具としては、電気あんか、湯たんぽ、電気カーペット、電気コタツ、 使い捨てカイロなどがあげられます。やけどをしないためにも電気あんかや湯たんぽは直接肌に触れな いようにタオルなどを巻いて上に足をのせない、電気カーペットや電気コタツはつけっぱなしでうたた 寝しない−などの注意が必要です。使い捨てカイロは使用上の注意をよく読んで、使用方法を守るよう にしましょう。
また自分では体を動かせない寝たきりの人、乳幼児、脳卒中や糖尿病で皮膚の感覚にマヒがある人、お 酒を飲んで熟睡している時などは低温やけどを起こしやすいので、とくに注意が必要です。もし、やけ どをしてしまったら、皮膚が赤くなった程度でも素人判断はせず、速やかに皮膚科や形成外科を受診す るようにしましょう。


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